できれば扶養内で活動したい

現在サラリーマンの夫に扶養されている女性が仕事をしようとした際、『できれば扶養内で働きたい』と希望する女性はとても多いです。

扶養内、扶養外とはどういう状態を指すのでしょう。収入を得ながら扶養内で働く(活動する)ことは可能なのでしょうか?

目次

パートなのか事業なのか

働いた時間に対し対価を得る給与収入(パートやアルバイト)であれば、扶養内で勤務したい旨を勤務先に交渉することはできます。ただし、勤務先によっては夫の扶養から外れる以前に、パート者にも保険加入を義務付けていることがあります。

昨今の副業ブームの影響も手伝い、パート以外の時間で好きなことや得意なことでお金を稼ぐ女性が多くなりました。パートのみであれば扶養内が可能でも、収入の柱が増えれば、そうはいかないかもしれません。

起業してガッツリ稼ぎたいと考える女性もいるでしょう。時給のパートと違い、高額な稼ぎになることはよくある話です。もしかすると開業の時点で扶養から外れてしまうことも視野に入れる必要があります。

このように、一口に扶養内で働くといっても、どの様に収入を得るのかで異なります。妻自身の条件のみだけではなく、扶養する側の夫の勤務先の条件や、夫の所得額にも左右されることを知る必要があります。

扶養を知る

ここで、扶養とはどういう状態を指すのか確認します。

自らの力で生活を維持できない者が親族から経済的援助を受けることを「扶養される」と言います。妻に限らず、夫や子、親など3親等以内の親族であれば一定条件のもと扶養されることが可能です。

経済的援助をする側(ここでは夫)にも、される側(ここでは妻)にも、両方に扶養の優遇があります。経済的援助しない&されない人に比べて、税金や公的保険料が安くなるなどです。

扶養から外れたくないと考える女性が多いのは、この優遇を手放すことを損と捉えているからの様です。

確かに、今まで受けていたものがなくなれば誰もがデメリットであると感じますよね。ただし、経済力がつくから扶養から外れるのであって、収入は増えています。将来を考えると決して損ではないとわたしは考えます。

では、次に扶養されることの優遇(メリット)を確認しましょう。

2つの扶養

扶養する側と扶養される側では、両者から見たメリットがあります。

メリットを受けるには、もちろん夫にも妻にも収入制限(または所得制限)があります。その制限が程遠い人、すぐに達してしまう人、夫婦のによって異なります。

あらゆるシーンで登場します
以下の「2つの扶養」を覚えましょう

① 扶養する側(夫)が受ける優遇

「税法上の扶養」

夫の収入が所得が 1,000万円を超えると該当しません

② 扶養される側(妻)が受ける優遇

「社会保険上の扶養」

夫が自営業の場合「社会保険上の扶養」は該当しません

税法上の扶養

”配偶者控除”や”配偶者特別控除”という言葉を聞いたことがあるでしょう。夫の税金を安くする税金制度です。

妻の収入が103万円以下(所得は48万円以下)であれば、夫は”配偶者控除”の対象です。妻の収入が201万円以下(所得は133万円以下)であれば、夫は”配偶者特別控除”の対象となります。

*パートなど給与の場合は収入で、事業の場合は()内の所得です。

控除ですから、夫の税率が高ければ高いほど、税金に影響がでます。給与にも響きます。妻を扶養のままにしておきたいと願うのは夫も同じのようです。

社会保険上の扶養

サラリーマンの夫に扶養されている妻は、健康保険料を払っていません。(0円で加入している状態)夫が加入している健康保険の運営先が、夫一人分の保険料で妻だけに限らず扶養する家族全員の医療費を賄っているからです。

健康保険料を負担していない妻は、国民年金保険料も払っていません。サラリーマンの夫に扶養されている妻は、第3号被保険者と呼ばれ、年金保険料を払わなくても(その期間数に応じ)将来、基礎年金が受け取れる仕組みです。

妻が仕事に就き収入を得るようになると、当然、健康保険も年金も自分で支払う義務を負います。夫に扶養されない人!になる訳です。その分岐点は、収入130万円。

事業にて報酬を得ている妻は、130万円の考え方が異なります。所得額(売上ー経費)で判断される場合もあります。夫が加入している健康保険組合や、協会けんぽ、共済組合にその基準が任されています。

同業者の〇〇さんがこうだから…という考えがあてはまりません、自分の基準は自分で調べましょう!将来受け取る年金制度についても知る必要がありますね。

事業収入を得る者は記録(帳簿付け)が義務付けられています。扶養内か扶養外かを決定する際に、所得を証明するのにも使われます。

できれば扶養で稼ぎたい

まとめます。

扶養とは、自らの力で生活を維持できない者が親族から経済的援助を受けることを指します。

扶養する側と扶養される側からみた各々の優遇は異なりますが、妻が得ようと考える収入や所得が経済的援助を必要とする一定の金額以内であれば、扶養内で稼ぐことは可能です。

ただし、その基準はそれぞれの立場や夫の収入、夫の会社の基準によって異なります。他人のケースを鵜呑みにせず、自分の基準は自分で調べましょう。

以上です。

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